AI動画をLPと広告で使う前に決めること|形式・表示・計測

AIで作った動画を広告やLPに使う前に決めておきたい、配信先ごとの画面比率と尺、AI生成の表示、権利と表現の確認、LPの表示速度、計測の準備を、各社の公式情報をもとに整理します。

夜明けの高地のコーヒー畑の映像にエチオピアから日本へ点線の弧が伸びる広告動画の一場面

AIで作った動画を広告やLPに使うなら、制作を頼む前に「どこに配信するか」「AI生成をどう表示するか」「何を成果として計測するか」を決めておくと、作り直しや入稿のやり直しを減らせます。配信先によって画面の比率や尺の推奨が違い、AI生成の表示ルールも媒体ごとに異なるためです。

この記事では、発注前に出やすい疑問を6つに分け、2026年10月14日時点で各社の公式ヘルプや官公庁のページで確認できたことを整理します。仕様は頻繁に更新されるので、入稿の前には各社の管理画面のプレビューでも確かめてください。

縦型と横型は配信先で決める:比率・尺・ファイル形式

同じ動画でも、配信先によって推奨される画面の比率が違います。2026年10月14日時点の公式ヘルプでは次のとおりでした。

  1. 01
    Instagramリール広告:縦9:16。Facebookフィード広告:4:5を推奨
  2. 02
    TikTok:縦9:16を推奨。横16:9と正方形1:1も入稿できる
  3. 03
    YouTubeショート広告:縦9:16が最適。横長の動画は上下がぼかされて表示される
  4. 04
    Google の動画広告:横16:9・縦9:16・正方形1:1の3つの比率

尺の推奨も媒体と広告の種類で変わります。YouTubeショート広告は60秒未満が推奨で、行動を促す目的なら10〜30秒とされています。YouTubeのバンパー広告は6秒です。TikTokは、最初の6秒で興味を引き、3秒以内に何を提案するかを示すよう勧めています。

ファイルはMP4かMOVで受け取れば、Meta・TikTok・Googleのいずれにも入稿できます。容量の上限は、Metaが4GB、TikTokが500MB以下です。

縦型の動画では、画面の上下にアカウント名や説明文、ボタンが重なります。Metaはリール広告で、上14%・下35%・左右6%の範囲に文字やロゴを置かないよう案内しています。配信先が決まったら、必要な比率だけを納品物にするのが無駄のない頼み方です。

AIで作った広告動画に表示が必要か

確認した範囲では、AIで作った動画を広告に使うこと自体を禁止している媒体はありませんでした。違うのはAI生成であることの表示の扱いです。

  1. 01
    TikTok:全体または大部分をAIで作った広告は、AI生成であることの表示が必須。広告マネージャーの設定で表示する
  2. 02
    Meta:生成AIで作られたと判断した広告に「AI情報」のラベルを付ける。外部のツールで作った広告の扱いは、公式ページの間で説明が食い違っていた
  3. 03
    Google 広告:2026年7月9日に、広告の作成方法を示す表示を発表した。外部ツールの利用を広告主が申告する設定は、義務かどうかを確認できなかった
  4. 04
    YouTube(通常の投稿):本物と見分けにくい改変・合成は開示が必要。広告にも同じルールが及ぶかは公式に記載がなかった

日本の法律で、広告にAI生成と表示する一般的な義務は確認できませんでした。ただし、義務がないと言い切れる情報もありません。迷う場合は表示しておくほうが、媒体の審査でも閲覧者に対しても説明しやすくなります。

審査で問題になりやすいのは、AIかどうかよりも表現の中身です。効果の誇張、誤解を招くビフォーアフター、著名人が勧めているように見せる表現は、どの媒体の規定でも禁止されています。

権利と表現の確認:著作権・肖像・景品表示法

生成AIで作った動画も、既存の作品に似ていれば著作権侵害になり得ます。文化庁の整理では、侵害かどうかは既存の作品との類似性と、それを元にしたかどうか(依拠性)で判断されます。作品名やキャラクター名を指示に入れると依拠性が認められやすくなるため、使う前に似た作品がないかを確かめ、指示の内容を残しておくことが勧められています。

実在の人物に似た顔や声も避けます。最高裁は、人の肖像などを広告に使うことを、顧客を引きつける力を無断で利用する典型的な場合の一つとしています。AIで似せた人物にこの考え方がどう当てはまるかを示した判例は見つかりませんでした。

表現の面では、景品表示法に注意します。品質を実際より良く見せる表示(優良誤認)や、価格や条件を実際より有利に見せる表示(有利誤認)は、故意でなくても規制の対象です。2023年10月1日からは、広告であるのに広告と分かりにくい表示(ステルスマーケティング)も不当表示になりました。体験談風の動画をSNSで配信するときは、広告であることが分かる形にします。

LPに動画を置くときに表示を遅くしない方法

LPに動画を置くと、ページの表示が遅くなることがあります。Googleの開発者向けサイト web.dev では、次の方法が勧められています。

  1. 01
    最初に表示される画像(ポスター)を用意し、動画は読み込みを後回しにする設定にする
  2. 02
    画面の下の方にある動画は、見える位置まで来てから読み込む
  3. 03
    自動で再生する動画は音を消し、スマホでもページ内で再生される設定にする
  4. 04
    ページを開いて最初に見える位置の動画は読み込みを遅らせず、ポスター画像を先に読み込む

ファイルを何MB以下にすべきかという基準は、公式には示されていません。広告からの遷移先にするなら、スマホの回線でも最初の画面がすぐ表示されるかを実際に確かめてから配信を始めます。

計測のために発注前に決めておくこと

広告とLPの効果を比べるには、計測の準備が配信より先に必要です。次の点を決めておくと、動画の版ごとの反応も比べられます。

  1. 01
    何を成果とするか(購入、問い合わせ、資料請求、電話など)
  2. 02
    誰がLPに計測のタグ(Googleタグ、Metaピクセルとコンバージョン API)を入れるか
  3. 03
    Metaでピクセルとコンバージョン APIの両方から送る場合は、同じイベントを重複して数えない設定にする
  4. 04
    広告のURLに付けるUTMパラメータの命名を決め、動画の版の違いは utm_content で区別する
  5. 05
    GA4の成果(キーイベント)をGoogle 広告に取り込むなら、両方のアカウントの権限とリンクを用意する

UTMパラメータの値は大文字と小文字が区別されるため、小文字にそろえておくと集計が崩れません。計測の担当を決めないまま配信を始めると、どの動画が反応を集めたかを後から比べられなくなります。

FablessBridgeに依頼するときに伝えてほしいこと

FablessBridgeの基本プランは、60〜90秒の動画1本を横型か縦型のどちらかで納品する料金です。15秒は1本5万円、30秒は1本7万円で、横型と縦型の両方で納品する場合は1本につき1万円を追加し、3本以上を同時にご依頼いただくと合計から1割引きします(2026年10月時点、税別)。動画を載せたLPの制作、広告の配信・運用はカスタマイズとしてお見積もりします。広告はGoogle・YouTube・Instagram・Facebook・TikTok・Pinterest・ChatGPT・Xに対応しており、広告費は別にかかります。

依頼の際は、配信先・使う比率と尺・成果として計測したいことを伝えてもらえれば、必要な納品物をまとめてご提案します。拡散・再生数・売上の向上は保証していません。AIで生成した素材を含むため、公開前に法務担当の方にも確認をお願いしています。

制作のご相談

企画が固まっていない段階からご相談いただけます。

お問い合わせ料金と制作の流れを見る