動画の一カットとは何か|場面・ショット・クリップの違い

「このカットを直す」と依頼したつもりが、相手は場面全体を作り直してしまう。言葉の指す範囲が違うと、修正の食い違いが起こります。現場やソフトによって呼び方は揺れるため、用語だけでなく対象のファイルと時間範囲を添えることが大切です。ここでは制作時の共通理解を作るための使い分けを示します。

ハンドドリップの湯気の上に「花のような香りの浅煎り」の文字が重なる場面

「このカットを直す」と依頼したつもりが、相手は場面全体を作り直してしまう。言葉の指す範囲が違うと、修正の食い違いが起こります。現場やソフトによって呼び方は揺れるため、用語だけでなく対象のファイルと時間範囲を添えることが大切です。ここでは制作時の共通理解を作るための使い分けを示します。

場面は物語上のまとまりとして扱う

場面は、ある場所や時間で起きる出来事のまとまりとして整理できます。例えば「店で注文する場面」には、店の全景、注文する人物、商品を受け取る手元など、複数の映像が含まれます。一つの場面を一回の生成で作る必要はありません。

場面の修正を頼む場合は、出来事自体を変えるのか、その中の見せ方だけを変えるのかを分けます。注文から受け取りへ進む流れを保持したいなら、その条件を伝えます。場所が同じというだけで全映像を同じ修正対象へしません。

ショットは連続した一つの見せ方で整理する

ここではショットを、切り替わりまで連続する一つの画角・動きのまとまりとして使います。人物の顔を映した後に手元へ切り替わるなら、二つのショットとして番号を付けます。生成AIが一つのファイルの中へ切り替わりを作った場合も同様です。

「一カット」はショットを指すことも、編集の切り替えを指すこともあります。どちらかの意味を絶対の正解として押し付けるより、今回の台帳では何を数えるかを最初に決めます。見積もりで数える単位とも照合します。

クリップは素材と編集上の区間を区別する

編集ソフトで扱うクリップは、読み込んだ素材や、その一部を時間軸へ置いた単位として登場します。一つの生成ファイルから二箇所を切り出せば、同じ原本に由来する複数の編集区間ができます。ファイル数と完成動画のショット数は一致しない場合があります。

この違いを残すため、「原本名」「原本内の開始・終了」「完成版内の開始・終了」を記録します。生成し直す範囲なのか、編集で使う長さを変えるだけなのかも分かります。名称だけを頼りに原本を上書きしません。

修正依頼には番号と範囲を付ける

架空の例なら、「場面2のショット3、素材Cの1.2〜3.8秒を使用。完成版12〜14.6秒の手元だけ修正」と書けます。これは管理方法の説明で、実際の制作物の時刻ではありません。相手が同じ対象を開ける情報を一組にします。

さらに変更内容と保持内容を添えます。手の動きを直すが背景と声は残す、といった指定です。場面、ショット、クリップを丁寧に区別する目的は、専門用語を増やすことではなく、どこを直し、どこを保つかを一致させることにあります。

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